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フレイルとは?予防と対策で「健康寿命」を伸ばしましょう

出典:ACワークス

『フレイル』という言葉はご存じですか?
まだ、あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、近年、介護予防として注目を集めているキーワードです。
超高齢化社会が進む中、90歳を迎えても自立して暮らせる方がいる一方、
70代前半からさまざまな健康問題を抱え、日常生活に支障をきたす人もいます。

ここでは、『フレイル』の基準や予防方法点についてご紹介します。
フレイルの症状に早く気付き、正しい治療や予防を行いましょう。

◆フレイルとは??

フレイルとは英語で「虚弱」を意味する Frailty(フレイルティ)が語源で、
「健康」と「要介護」の中間状態にあることを指します。

「年齢に伴って筋力や心身の活力が低下した状態」のことで
高齢者の心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態をいいます。
年を取ると段々と体の力が弱くなり、外出する機会が減り、病気にならないまでも手助けや介護が必要となり
このように心と体の働きが弱くなる状態をフレイルと呼びます。

実際、同じ年齢でも健康レベルには大きな差があり、60代70代前半からも健康問題を抱える人も居ます。
フレイルとは加齢に伴う心身の脆弱化が進行し、ほんの小さなストレスで健康を崩しやすくなった状態のため、
早期の発見で適切なアプローチを行えば、心身の機能を取り戻し、健康な状態に戻すことも可能といえます。

例)出典元:一般社団法人日本老年医学会

◆フレイルの基準

フレイルの基準とは
下記項目の5項目の内、3項目以上該当するとフレイル、
1~2項目の場合はフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。
【セルフチェック】
1、疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
2、歩行速度の低下
3、体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
4、握力の低下
5、身体活動量の低下

フレイルは、身体的な変化だけでなく、気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。
『身体的』『精神的』『社会的』の側面から捉え対応することが大切です。

◆フレイル予防

フレイル予防で気をつけたいことを紹介します。
①適度な運動
運動をすることによって筋量、骨格筋機能が上がります。
そうすれば、趣味を始めいろいろな活動ができるようになり、人と会う機会も増え、気持ちも明るくなります。
自分の活動範囲が広がることは、認知症やうつの予防にもつながります。

②バランスのよい食事
加齢とともに胃腸機能が衰え、食事量や食欲が低下して慢性的に低栄養の状態にならないためにも
欠食をせず、バランスのよい食事を心がけること、そして、筋肉のもととなるタンパク質を十分に摂取することがポイントです。

③外出や人と接する機会を増やす
趣味や、ボランティア活動など、積極的に地域社会にかかわる活動がフレイル予防に効果的です。
社会の一員としての居場所があると実感することや、人との交流は、とてもよい刺激となり、心身の健康に大きな役割を果たします。
自分だけの至福のひとときを過ごすことが出来る、音楽・読書・絵画など一人で楽しむ趣味もおすすめです。

現在、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超えていますが、
健康に問題がなく日常生活を送れる期間「健康寿命」との間には、男性で約9年、女性で約13年の差があります。
つまり、死ぬ前の約10年間を寝たきりか、それに近い状態で過ごすということがいえます。
人間が人間らしく生きるためには、食べて、動けて、いろいろな楽しみを味わえるように、
閉じこもりがちになったら、月1~2回程度の散歩程度の外出から始めてみましょう。

*まとめ

フレイルは身体的な衰えだけでなく、こころや生活、社会性の課題が絡み合う複雑な問題です。
ただ、運動や食事などの生活習慣を改善することで
フレイルの進行を食い止ることや、健康な状態に回復できることもわかってきているため
周りの支えを上手に活用し『楽しみながら』フレイル予防や対策にも取り組んでいきましょう。


【参考】
◆株式会社ツクイ_ https://www.tsukui.net/region/corporate/news/1921/
◆一般社団法人日本老年医学会https://jpn-geriat-soc.or.jp/citizen/pdf/frail_pamphlet.pdf
◆東京都医師会 https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty
更新日:2024 年11月8日

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