適切な「距離感」を意識しよう
まずは「距離感のバグ」に気付こう
誰かと仕事をするときに、相手によって適切なコミュニケーションの距離感があります。例えば上司や社外の取引先とのやりとりでは、多くの人がそれぞれ自然に適切な距離をとれていると思います。でも相手が後輩や部下になったとたん、なぜかこの適切な距離を見誤ってしまうことが多いように思います。結果、セクハラ・パワハラに繋がったりしてしまいます。これが距離感のバグです。
距離感のパターン
<踏み込みすぎているパターン>
若手に対して「これやっとけ!」と高圧的な物言いをしたり、プライベートにがさつに踏み込んだ質問をしたりして、ハラスメントに繋がるのはこのパターンに該当します。部活文化、会社文化の延長です。
また相手のためと思って、距離をつめるケースもあると思います。年長者の中には「本音を聞かせて」「ハラを割って話そう」と若手に迫る人もいます。若手からすれば、どこまでいっても上司は上司。そうそう簡単に心を開ける相手ではありませんし、「本音を聞かせて」と一方的に迫ることは、「圧」以外のなにものでもありません。自分たちはあくまで上司役・部下役を演じているに過ぎず、「本音はどうでもいい」と割り切って接することを、基本姿勢にしてみるとよいでしょう。
<距離感をとり腫れ物に触れるように扱ってしまうパターン>
「嫌われないように接する」などと遠慮しすぎた結果、注意や教育が行き届かず、若手が孤立したり突然離職したりするケースが見受けられます。近年、コンプライアンスの強化に加え、コロナ禍でリモートワークが増えたことで、こちらのパターンは増えているようです。
気を付けるべきは何なのか
余計な前置きや言い訳を省き、「私はこう思う」と主観を述べることを意識してみてください。
部下に頼みごとをするとき、「この仕事はあなたのためにもなるから・・・」と言う人がいます。この言い方だと、自分は悪者になりたくないという保身の意図が部下に伝わります。それよりは「この仕事をやってほしいです」「困っているので助けてくれませんか」という風に頼んだほうが、対等な立場でやり取りができるはずです。
「世代間ギャップ」の話題も避けましょう。
「自分はおじさん・おばさんだから」と言って予防線を張ることで、相手の批判の衝撃を和らげたいという気持ちがあるのはわかります。結局これは「そんなことないですよ」のフォロー待ちと捉えられ、若手としては気遣いを強いられます。そもそもたいていの会話は、年齢の話題や、世代間ギャップを持ち出さなくても成立します。「自分たちの頃は~」「令和世代は~」と言いたくなるのをぐっとこらえて、相手と1対1でフェアに向き合うことが、信頼関係を築く近道になるのではないでしょうか。
この記事を読んで、自分の距離感や話し方や内容を再認識し、職場での人間関係やコミュニケーションがより円滑なものになれば幸いです。
更新日:2024年11月22日
【参考】CMIC Group Public Relation Magazine:https://www.cmicgroup.com/-/C-PRESS/web/03_27.html
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