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リースバックの仕組み、メリット・デメリットについて

「住宅のリースバックに関するガイドブック」(国土交通省)より

リースバックとは

住宅のリースバックとは、不動産を売却した後もそのまま住み続けることができるサービスです。

2010年頃からサービスとして幅広く認知されるようになり、シニア世代を中心に、不動産を活用して資金を得る手段として注目を集めています。
年齢が高いほど、認知度・仕組みを知っている割合が高いことが分かります。
年  代 / リースバックの認知度(%) / うちリースバックの仕組みを知っている(%)
40~44才 / 26.2% / 16.5%
45~49才 / 32.5% / 20.5%
50~54才 / 39.1% / 25.0%
55~59才 / 47.5% / 31.4%
60才以上 / 55.6% / 35.4%
※「リースバックの現状について」(国土交通省)/消費者アンケート調査より

60才以上の3割以上が知っている、リースバックの仕組みについて簡単にご説明します。
1.売却
まず、自宅などの不動産をリースバック事業者に売却します。この際、一括でまとまった資金を手に入れることができます。
2.賃貸契約
同時に、売却先と賃貸借契約を締結します。この契約に基づいて、売却した物件に住み続けることができます。

リースバックの利用目的

リースバック利用者の利用目的はどのようなものでしょうか。ベスト3を紹介します。
1.生活資金の確保
リースバックを選ぶ方々の多くは、現金を必要としている場合があります。自宅を売却することで一時的な資金を、生活費や医療費、子や孫の教育費などに充てることができます。

2.住宅ローンなどの債務の返済
シニア世代は、住宅ローンの返済が課題となることがあります。リースバックを活用することで、住み慣れた自宅に住み続けながらローンの返済を軽減できます。

3.高齢者施設への入居資金の確保
自宅を売却して施設の入居金を調達し、入居の順番を自宅で待つことができます。

※「リースバックの現状について」(国土交通省)/事業者アンケート調査より

メリット

リースバックには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

◎売却後も住み続けることができる(引越しが不要)

◎自宅をすぐに現金化できる
住み慣れた自宅に住み続けながら、一括の資金をすぐに受け取ることができます。リースバックは不動産会社やファイナンス会社が買主となるため、現金化までが早いです。事業者により異なりますが、売却を開始してから約1ヶ月程度で現金化できるでしょう。

◎固定資産税などの維持費が不要
自宅を所有している場合、固定資産税等の税金や、修繕費等の費用を支払う必要があります。リースバックの場合は、事業者が住宅を所有しているため、契約条件によっては、これらの支払いは不要となります。

デメリット

一方、デメリットも多いです。契約後に後悔・大損しないためにも、事前に知っておく必要があります。

▲自宅の名義・所有権が変わる
住宅の所有権はリースバック事業者に移っているので、自宅の改装・修繕・設備設置などの場合には、事業者の承諾が必要になり、今までと同じ使い方ができるとは限りません。

▲売却価格が相場価格より安くなってしまう
リースバックでは通常の売却価格より低額な値段で家を買い取られてしまうことが多いです。市場の動向(不動産価格の上昇・下降状況)や自宅の価値(場所・広さ・築年数)により、実際にいくらで売却できるのかを事前に調べておくことです。リースバックではない方法(リバースモーゲージ※1、通常の売却※2 など)を選択した方が良い場合もあります。

▲家賃を払わなければならない
自宅の所有権がリースバック事業者に移ることで、固定資産税等の税金や、修繕費等の費用についての支払いは不要となりますが、毎月の家賃が発生します。家賃は前述の修繕費等を含め、事業者が負担する様々な費用も踏まえて設定されます。家賃を滞納してしまうと退去を余儀なくされる場合があります。従って、無理のない範囲の家賃であることが大切です。

▲いつまでも住み続けられるとは限らない
例えば「定期借家契約」の場合、契約で定めた期間の満了により契約が終了します。貸主と借主の双方が合意した場合は「再契約」をすることで居住を継続できますが、貸主が再契約を拒んだ場合は退去する必要があります。契約内容をよく確認しなければなりません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
リースバックはメリットもありますが、デメリットも大きいサービスとも言えます。自宅に住みながら資金を確保したい場合、リースバックではなく、他の方法が自分のライフプランに適している場合もあります。また、各リースバック事業者により、提示される契約条件は様々です。不動産業者・金融機関等、複数の事業者に相談し、自分が納得できる契約条件・方法を選ぶことが大切です。

【参考】
・住宅のリースバックに関するガイドブック(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001489269.pdf

・リースバックの現状について(国土交通省) 
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001489272.pdf

※1)リバースモーゲージ:自宅等を担保に入れて融資を受け、後々借入人の死亡時等に、担保である自宅等を処分して元金一括返済を行う融資手法

※2)通常の売却:通常の売却を選び、契約締結後、決済・引渡し時期を事業者と調整する方法(自宅に一定期間住み続けることが可能な場合もある)

更新日:2024年4月12日

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