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300年経っても色あせない!江戸時代の健康指南書 『養生訓』

<養生訓とは>

福岡藩の儒学者、貝原益軒(かいばらえきけん)の著作で、益軒の実体験から得た養生(健康・健康法)について解説しています。1712(正徳2)年に書かれたもので、当時益軒はなんと83歳でした。
江戸時代中期のスーパー長寿が指南する健康法は、現代を生きる私達にも大いに参考になる内容です。

<予防医学の観点で説いている>

益軒は儒学者であり、医師ではありません。養生訓は「治療法」ではなく、病気にならないための「予防医学」の指南書といえます。また、健康は「身体」と「精神面」の両方をケアすることが大事であると説いており、まさに現代医療に通じる考え方で、時代を超えて読まれている理由と言えるでしょう。

<養生訓の内容の一部を紹介します>

◆人生で一番大事な事
養生の方法を学んで健康を保つ事、これこそが人生で一番大事な事である。
人のからだはきわめて貴重なもので、何物にもかえがたいものである。

◆三楽
①正しい道を歩み善を積むことを楽しむ。
②病気のない健康な生活を快く楽しむ。
③長寿を楽しむ。

◆気を養う大切な方法
心を和らかにし、気を平らかにし、怒りと欲を抑え、憂いと思い煩う事を少なくし、心を苦しめず、気を損なわない。

◆自分の体を可愛がり過ぎてはいけない
心は楽しみ、苦しめてはいけない。
からだは動かし、休ませ過ぎてはいけない。

◆良い食事
全ての食事はあっさりした物を好むのがよい。
味が濃く脂っこい物を多く食べてはいけない。
生もの、冷えた物、固い物は禁物である。 

◆心配しすぎない
病人は養生の道をまっとうし、病気のことをくよくよ考えてはいけない。
くよくよすれば気がふさがり病気が重くなる。
病気が重くても、気長によく養生すれば、思ったよりも病気は早く癒えるものである。

◆天命を受け入れる
自分の幸・不幸や、世の中(他人から)の道理に合わない事を許し受け入れること。
人を恨み怒り、からだを憂い嘆いて心を苦しめながら過ごすのは惜しいことである。
常に楽しんで日を送りなさい。

<まとめ>

養生訓は300年も前に書かれた書物で、現代医学の知識として得られる所は少ないです。
しかし、人間の生き方等を教え、諭し ている部分が多く、現代の私達にも参考になる普遍的な内容が書かれています。現代の医療本ではなく、古典に健康法を学んでみるのも面白いですね。

更新日:2020年3月1日

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