肉料理の添え物だけではもったいない！クレソンは栄養豊富な最強野菜

写真：クレソンの束と、ベーコンなどを使ったクレソンサラダ

レストランの肉料理などに添えられているクレソン。料理を彩るための飾りだと思っていませんか？実は栄養豊富でとても美味しく、脇役にしておくのはもったいない野菜なのです。

＜クレソンとは？＞

わさびなどと同じように清流を好む水生植物です。和名が「オランダカラシ（和蘭芥子）」ということから分かるように、爽やかな香り、ほのかな苦み、淡い辛味が特徴です。苦味、辛味のもとは、わさび、だいこんなどと同じ「シニグリン」というもの。肉料理の添え物というイメージが大きいですが、肉の消化を助ける働きをするからなのです。

＜実はスーパーフードだった！＞

クレソンの栄養素は野菜の中でもトップクラスに入るのです。アメリカ疾病予防管理センター（CDC）の機関誌「Preventing Chronic Disease（慢性疾患を予防する）」の2014年6月5日号において、「栄養素の高い野菜＆果物TOP41」にて堂々の100点満点を獲得し、1位に輝いたのがクレソンです。このランキングには他にもビタミン豊富なチンゲン菜や、鉄分豊富なほうれん草などがランクインしていますが、クレソンはそれらよりも優れた栄養素を含む食材とされています。

＜クレソンに含まれる栄養成分とは？＞

クレソンにはβカロテン（ビタミンA）、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンC、葉酸など17種類もの栄養素を含みます。その中でも特徴的な成分をご紹介します。

【カリウム】
カリウムといえばむくみ解消やお通じ改善に欠かせない成分ですが、クレソンの中には100g中330mgのカリウムが含まれています。（スナップエンドウの約2倍の量）塩分が多めな料理に添えることで不要なナトリウムを排出して、むくみや高血圧を防ぐ効果も期待できます。

【βカロテン（ビタミンA）】
クレソンには100ｇ中2700μgと豊富にカロテンが含まれています。（アスパラガスの約7倍、キャベツの約55倍の量）カロテンには有害な活性酵素から体を守る抗酸化作用や、免疫を増強する働きがあり、がん予防や老化を防ぐ効果が期待できます。

【鉄分】
クレソンには鉄分も含まれています。鉄分が不足すると貧血によるめまいや立ちくらみだけでなく、肌がくすむ原因にもなりますので、女性は積極的に摂取したいですね。

上記の成分以外にも、まだまだあります！
冒頭でご紹介した「シニグリン」という成分。これはわさびなどにも含まれるもので、胃もたれ改善や食欲増進などの効果があります。また、脂肪の分解を助ける効果もあるため、まさに肉料理などの脂っこい料理と合わせるのには最適なのです。その他にも、クレソンに含まれる食物繊維により胃腸が活発になり、お通じ改善や、デトックス効果も期待できます。さらにクレソンには強い殺菌作用があるため、普段の食事に取り入れるだけで口臭予防も期待できます。

＜クレソンの栄養効果を発揮するおすすめの食べ方＞

そんな最強野菜クレソンの栄養成分を余すことなく摂りたい！という方には、サラダなどの生食が一番だといえるでしょう。クレソンに含まれるビタミンCや葉酸は水溶性ビタミンのため、加熱するとビタミンが溶け出してしまいます。また、βカロテンは脂溶性ビタミンのため、油と一緒にとるほうが吸収しやすくなります。ベーコンなどと和えたり、フレンチドレッシングやシーザードレッシングをかけて食べると、吸収率がアップします。

最後に簡単にできるオススメの1品をご紹介します。
★クレソンとカッテージチーズの塩昆布和え★
【材料（2人前）】
クレソン・・・1束（約50g）
カッテージチーズ（粒状タイプ）・・・30g
塩昆布・・・5g
ごま油・・・小さじ1

【作り方】
①クレソンは水で洗っておく
②クレソンを3cmくらいの長さに切る
③ボウルに塩昆布とごま油を入れて混ぜる
④③にクレソンを入れてよく混ぜ合わせる
⑤カッテージチーズを加えて軽く混ぜ合わせて完成

以外な組み合わせですが、カッテージチーズのさっぱりとしたコクと、塩昆布の旨味・塩加減、そしてごま油の香りがクレソンの独特の風味と絶妙にマッチし、ついついたくさん食べてしまう美味しさです。ワインや日本酒に合いますので、「家飲み」のお供に是非お試しください。

＜まとめ＞

クレソンのすごさがお分かりいただけたでしょうか。
これからは脇役ではなく、主役として日々の食事に積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

《参考》
◆nomina まいにちの野菜を、もっとしあわせに。
https://nomina.jp/study/1395/

◆お役立ち！季節の耳より情報局
http://kisetsumimiyori.com/cleson/

更新日：2020年7月10日