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みんなのシルバーひろば

あなたは大丈夫?何種類も薬を服用することの問題点~ポリファーマシー~

出典:イラストAC

皆さんは、日常的に薬を飲んでいますか?
中には、何種類もの薬を毎日飲まれているという方も多いのではないでしょうか。
そこで昨今、問題となり注目されているポリファーマシーという言葉をご存知でしょうか?

【そもそもポリファーマシーって何?】
ポリファーマシーとは…たくさんの薬を服用することによって
副作用などの有害事象を起こすことを指します。
ポリファーマシーは単純にたくさんの薬を服用するということではなく、
また、薬を何種類も併用することが悪いというわけでもありません。
たくさんの薬を服用していることで副作用が重くなってしまったり、飲み間違いをしたり、
結果的に、薬を服用することをやめてしまうということに繋がることが問題視されています。

今回は、このポリファーマシーについてのご紹介させて頂きます。

ポリファーマシーにはどんな影響があるの?

ポリファーマシーの影響は、特に高齢の世代に出やすいと言われています。
年齢を重ねるにつれ、複数の疾患を持つ人が段々と増えてきます。
それにより、疾患の数だけその分処方される薬も自然と多くなってきます。

通常の外来では平均すると4.5種類、70歳以上では平均6種類以上を服用している
という調査もあります。そして、シニア世代の場合、6剤以上の薬を服用すると
有害な事象を起こしやすくなるということが報告されています。

年齢を重ねるとともに肝臓や腎臓の働きが段々と弱くなる影響で、
体の中で薬を分解したり外に排出したりするための時間がかかるようになってきます。
また薬の種類が増えてくると、薬同士が相互に影響し合うこともあるので、
薬が通常より効き過ぎてしまったり、それとは逆に効果が弱くなってしまったり、
副作用も出やするなったりなど、ポリファーマシーのリスクが高まってきます。

ポリファーマシーが生じる原因について

ポリファーマシーが生じてしまう原因はいろいろとありますが、
よく遭遇するケースは主に2つがあげられます。

【1】別の新たな症状が加わった為、新たに診療科や医療機関を受診する

ある症状に対してAの病院を受診して、また違う症状に対してはBの病院、
そして次はCの病院を受診した場合、 各々の病院でそれそれ2、3種類の薬
しか処方されなかったとしても、結果としてたくさんの薬を
服用しないといけないことになります。

【2】処方カスケード

カスケード(Cascade)とは…階段のように何段も連なった小さな滝
のことを指している英語です。このことから、同じものがいくつも連続して
物事が生じる様子を表しています。
ある症状の治療で服用した薬で副作用が出てしまったら、この症状をまた違う薬で
治療しようとすることで、薬の服用がどんどん増えていく悪循環が生まれてしまうことがあります。
これを処方カスケードと呼んでいます。

具体的に言うと、下記のような例があげられます。

ある症状により、鎮痛剤を服用した

鎮痛剤による副作用として、便秘という副作用が出てしまった

その対処として、便秘をなおすために下剤を服用した

下剤の副作用により、吐き気という副作用が出てしまった

吐き気を抑えるために、新たに吐き気止めを服用した

このように薬の副作用によってますます薬の種類が増えてしまうという
悪循環が生まれることがあります。

複数の種類の薬を服用することの問題点

ポリファーマシーにはどのような問題点があるのでしょうか?

●ふらついたり、意識障害によっておこる転倒などによる骨折の危険
●便秘や排尿の障害が起こりやすくなってしまう
●複数の薬剤が処方されることによって薬剤費が上がる
●服用するのに手間がかかる…などの理由で必要な薬を飲まなくなってしまう恐れがある
●医薬品の飲み合わせで起こる過剰作用の恐れがある
●薬の種類が増えることによって、処方や調剤間違いが起こる可能性がある

結果副作用には繋がらなかったとしても、複数の薬を
処方することで問題となりうる処方する薬の間違いや、
飲み間違いをしてしまうことは大きな問題点です。

《ポリファーマシーを予防するためには》

多すぎる薬の種類を減らすことは大事ではありますが、決して薬を
使わなくてもよいということではありません。
薬は正しく使っていけば、病気の治療や生活の質を向上するために役に立ちます。
ポリファーマシーを防いでいくためにも、薬との向き合い方を今一度各自で
よく考えていくことが大切です。

●自分の判断で薬の服用を勝手に止めないようにする
●新たに医療機関を受診する際には、服用中(使用中)の薬についてしっかりと伝える
●自分が治療している病気と服用中の薬を把握してもらうために、
 かかりつけの医師や薬剤師をもっておく
●同じ1冊のお薬手帳で薬の管理を徹底して行う
●若い頃は大丈夫だったから…と同じようには思わないようにする

病気によって異なる医療機関をいくつか受診している場合は、
同じ効き目がある薬が重複していないか?や、服用する薬の種類が増えてしまわないように、
医師や薬剤師へ服用している薬を必ず正確に伝えていきましょう。
まずはお薬手帳を使って、かかりつけの医師や薬剤師に自分の病気や服用している
薬を全て把握してもらうことをおすすめします。もしも市販の薬やサプリメントなどを自分で購入し
服用している場合は、お薬手帳に書き込んでおきましょう。
市販のお薬やサプリメントでも、病院から処方された薬と飲み合わせが悪い場合もあるためです。
年齢を重ねていくと、体の状態や薬の効き方も変化していきます。
そのため、年齢や体調にあった処方がされています。
安全で正しい薬の使い方を心がけていきましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

いつも飲んでいる薬でも、『何かおかしい』、『普段と少し違う気がする』と思うことがあれば、
すぐにかかりつけの医師や薬剤師に相談してくださいね。気になっている事やその症状、
次の受診時に質問したいことなどがあれば、お薬手帳にメモをしておくと便利ですよ。
外出時や旅行などの際にも常に携帯しておくことで、急に医療機関の受診が必要に
なった時でも、服用している薬をすぐに確認することができるので、安心して
治療を受けられます。『薬の服用を記録するだけのもの』としてではなく、
自分の健康管理をサポートしてくれるツールとして、ぜひ『お薬手帳』も使っていきましょう。

【参考】
多くの薬を服用することの問題点(ポリファーマシー)
https://ims.gr.jp/ims-library/lecture/pharmacist/medicine_problem.html

更新日:2025年7月25日

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