年金手帳、2022年4月に廃止

年金手帳から、基礎年金番号通知書へ切り替わります
国民年金や厚生年金に加入している人に交付される「年金手帳」。(記事を書きながら「年金手帳どこにしまったっけ?」とドキドキしている筆者です。)2020年6月に関連法案が成立したため、この年金手帳が2022年4月に廃止されることになりました。廃止されるというのは、2022年4月から新規発行をしない、という意味です。すでに持っている年金手帳を返納したり、新たに手続きが必要だったりはしないので、安心してください。
【年金手帳は年金加入の証】
日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は必ず加入するのが国民年金です。20歳になると年金手帳が交付され、20歳以上の人は全員持っていることになります。とても大切な書類です。
大切なのは、年金管理に使われている「基礎年金番号」
一番大切なのが「基礎年金番号」。年金手帳に記入されているものです。基礎年金番号とは、国民年金の手帳番号、厚生年金の手帳番号、共済組合の番号などの管理を一本化した番号です。自分自身の年金加入・脱退記録を管理するためのもので、1人に1つの基礎年金番号が割り振られています。年金記録は年金を受給する際に、とても大切な情報です。この大切な年金基礎番号を知ることができるのが年金手帳です。これが年金手帳を大切に保管しなくてはいけない理由です。ただし、公務員などが加入する共済組合にしか加入したことがない場合は、年金手帳は交付されていません。代わりに、「基礎年金番号通知書」が送付されています。
マイナンバーで年金手続きができるように
2015年から始まったマイナンバー制度では、日本に住民票がある人に12桁のマイナンバーが割り振られました。この番号で、個人の情報すべてを管理できるようになりました。よって年金の情報もマイナンバーで管理され、手続きができるようになっています。
【基礎年金番号はマイナンバー後も必要】
2022年4月以降は年金手帳が廃止され、この日以降に20歳になる等で新たに国民年金に加入した場合、年金手帳が発行されなくなりました。その代わり「基礎年金番号通知書」が送付されるます。ほとんどの年金手続きはマイナンバーを使ってできますが、基礎年金番号を利用しないといけない場合もあります。海外に転出した場合や国民年金保険料の口座振替申し出などではマイナンバーではなく、基礎年金番号で手続きを行う必要があります。基礎年金番号が記載されている年金手帳は、引き続き大切に保管しておきましょう。
年金手帳再発行は廃止前に
このように年金手帳は廃止され、基礎年金番号通知書へ切り替わりますが、基礎年金番号は大切な情報です。年金手帳を紛失などされた方で、手元にないと不安な方は、なるべく早く年金手帳の再発行をお勧めします。2022年4月以降の申請では「基礎年金番号通知書」が発行されます。年金手帳は廃止されますが、大事な書類には変わりありません。引続き年金手帳を保管し、いつでも確認できるようにしておきましょう。
<参考>
厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00006.html
allabout:https://allabout.co.jp/gm/gc/489649/
更新日:2022年2月25日
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