パジャマ効果で質の良い睡眠を

みなさんは就寝時に何を着て寝ていますか？
パジャマは代表的な寝間着ですが、近年ではわざわざパジャマに着替えるのが面倒という理由で、部屋着として着用しているジャージやスウェット・夏場であればTシャツなどで就寝する人も多いのではないでしょうか。

寝る時に何を着ているかなんて睡眠には関係ないでしょ？と思われるかもしれませんが、パジャマを着ているからこそ得られる効果があります。
今回は寝る時にパジャマを着用することによって得られる睡眠効果についてお話いたします。

○睡眠に快適な体温の維持

人間は季節に関係なく睡眠時に汗をかきます。
睡眠時には体温が低下したり上昇したりするので、寝汗をかくことにより体温が一定に保たれ深い眠りにつくことができるのです。

大部分のパジャマは綿や麻、シルクなどで出来ていますが、これらの素材は吸湿性が高いので、衣服と肌の間にかいた汗がたまって起こる不快なムレを防いでくれます。
パジャマの襟元や袖口が開いているデザインにも意味があり、上昇した体温や汗による湿気を逃がして快適な状態を保てるように考えられているのです。

○睡眠中は意外に活動的？！

人間の体は、長時間同じ体勢でいることに適していません。
ずっと同じ体勢で寝ていると血流が滞って体に痛みや痺れが生じます。それらの不具合を避けるために無意識のうちに体を動かしている…それが「寝返り」です。
パジャマは安眠を目的に作られているのでデザインにゆとりをもたせたものが多く、襟ぐりや袖口・足回りなどを締め付けないような作りになっています。また伸縮性がある生地を使用しているため、横向きやあお向けなど姿勢の変化に対応し、無理なく寝返りをうつことができます。
逆に締め付けの強い衣服で寝ると、上手く寝返りがうてずに何度も体を動かして安眠を妨げることになったり、ストレスを感じたりすることもあります。

余談ですが就寝時には20回前後の寝返りをうつと言われていますので、普段「自分は寝相が良い」と思っている方も知らないうちに激しく動き回っているかもしれませんね。

○『スリープセレモニー』をご存知ですか？

毎日の就寝前に決まった行動をとること、リラックスできる音楽を聴く・アロマを焚く・半身浴をするなどの、睡眠へ向かって心と身体の準備をする儀式を『スリープセレモニー』と呼びます。
アロマを焚くなどの特別な行為ではなく、例えば歯を磨く・部屋の照明を暗くするなど特別意識をせず毎日自然に寝る前に行う行為もそれにあたるのですが、実は「パジャマに着替える」行為そのものに眠りへの導入効果があると言われています。
一日の作業を全て終えパジャマに着替えることによって脳のスイッチが睡眠モードに切り替わり、リラックスした状態に導かれる…パジャマが脳のON／OFFスイッチの役割を果たすということですね。

ある企業の実験によると、普段パジャマを着ないで寝る層の人たちにパジャマを着て寝てもらったところ、入眠に至るまでの時間が平均して約9分ほど短縮したという結果が出たそうです。また夜中に途中で覚醒する回数も約15％減少しました。全ての人に同じ結果が出るわけではありませんが、興味深い実験結果です。

○まとめ

今までジャージやスウェットをパジャマ代わりにしていて寝苦しいなと感じたり、眠りが浅いなど睡眠の質が落ちているなと感じている方は、これを機会に自分に合ったパジャマを着てみるのはいかがでしょうか。
パジャマを選ぶポイントは素材・耐久性・サイズ、着る季節など様々あります。色や柄なども含めお気に入りの一着を手に入れて、質の良い睡眠時間を確保したいですね。

＜参考＞
・REAL CUBE　https://renove-realcube.com/yomimono/4339/
・日経Gooday　https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/15/071300026/052000050/?P=2

更新日：2023年月2月17日