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みんなのシルバーひろば

シニアの再就職・再雇用、長く働き続けるために考えるべきポイント

2020年に成立した「年金制度改正法」。この法改正によって、2022年4月より年金の受給開始の上限年齢を現在の70歳までのところから75歳までに延ばすことができるようになりました。

しかし、会社にもよりますが、今も60歳で定年を迎える方がほとんどでしょう。そこから再雇用制度を利用して嘱託社員として活躍しても年金の支給が始まる65歳前後でお役御免となる方も多いようです。ちなみに、65歳以上で転職を希望される失業者には「高年齢求職者給付金」が支給されるのでご活用いただければ。

年金の受給額が最大となるのは75歳ですから、体が動くうちは長く働いて、年金の受給開始を少しでも遅らせたいと思う方も多いでしょう。現在は厚生労働省などが高年齢者雇用に関する助成金の制度や中高年齢離職者に対する再就職の援助も行っているので、一昔前と比べたら働きやすくなっているはず。

ただ、再就職や再雇用で働きだしても結果として、離職となってしまうことも間々あります。

厚生労働省が発表した「令和元年上半期雇用動向調査結果の概要」の「転職入職者が前職を辞めた理由」といった項目を見てみると、60~64歳の辞職理由のトップは男女共に「定年・契約期間の満了」、それに続くのが男性は「仕事の内容に興味を持てなかった」で7.0%、女性の場合は「能力・個性・資格を生かせなかった」で10.1%となっています(その他の理由を除く)。

男女共にまとめてしまえば「職務とのミスマッチ」が大きな理由と言えますが、これを防ぐためにはいくつかのポイントがあります。

<職務内容・待遇の事前リサーチ>

再雇用の場合、これまで務めてきた職場でもあるので職務内容の把握に関しては安心しているかもしれません。しかし、再雇用にあたって”これまでのポジションを後進に譲り渡す”ことや、”職務の引き継ぎ”なども考えられます。再就職の場合では、「だいたいこんな仕事だろうな」と考えていても、業務は多岐にわたることや細かい条件で相違があることも考えられます。実際に話を進めていく前に、新しい職務についてきちんと把握して、自分が満足できるものであるか確認するべきでしょう。

<労働時間と健康問題は折り合うか>

再雇用の場合、残業がなくなるなど労働時間が短縮することも考えられます。労働時間が短縮すると”給与総額が思ったよりも少ない”といったミスマッチも想定されます。また、健康に不安があるかたは長時間の労働が辛いと思うこともあるでしょう。どれだけ働きたいか、健康には問題はないか、自分の体調も考えつつ新しい勤務先と相談してみてください。

< 「自分にとって仕事をする意味」を考える>

前出のように、シニアの転職は給与が低くなることも考えられ、再雇用・再就職前と同じモチベーションで働けないといったことも考えられます。そこで「自分が職場に必要とされる理由と能力」と「働くことのメリット・デメリット」を深く考える必要があるでしょう。「社会とのつながりを持つ」「カラダを動かして健康を保つ」といった、「働いて給与を得る」以外の理由を作ることは、働くことへのモチベーションの向上にもつながるはずです。

現在のシルバー世代では、60歳以上となってからセカンドキャリアを歩みはじめる方も少なくありません。新しい職場、職務に高齢となってから挑むのは並大抵の覚悟ではないでしょう。その覚悟を無駄にしないためにも、シルバー世代が「元気に、楽しく、長く」働くには事前の準備とモチベーション維持はお忘れないように。

【参考】
厚生労働省 令和元年上半期雇用動向調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/20-1/index.html

更新日:2020年8月28日

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